培ってきた「結晶成長」の知見を 世界最高峰のフィールドで活かす
私は学生時代、材料工学を専攻し、材料力学や移動現象論、結晶成長学、量子物性など、結晶材料に関する様々な知識を学んできました。日々の研究の中で、身の回りにあるあらゆる製品の出発点は「材料」であると気づき、品質や性能を大きく左右する材料そのものの影響力の大きさに惹かれたことから、就職活動では材料メーカーを志望しました。
その中でも特に SUMCO に興味を抱いたのは、所属していた研究室で、単結晶シリコンと同じ結晶成長手法であるチョクラルスキー法を用いた研究に取り組んでいたからです。学生時代に培ってきた専門知識や技術が、世界トップシェアを誇る製品づくりにおいて直接的に活かせると考えたことが大きな動機となりました。さらに強く惹かれたのは地元である佐賀県で働けることに加え、「技術で世界一」を公言し、常に高みを目指す企業姿勢です。また、研究室の先輩から事前に「仕事が楽しい」という生の声を聞いていたことや、高い初任給、有給休暇の取得率の高さといった、社員を大切にする充実した就業環境も、自分の将来を預ける上での大きな安心材料となりました。
計測不可能な現象を「数式」で解き明かし 品質の最適解を導き出す
現在は結晶技術部に所属し、数値流体力学シミュレーションを用いて、円柱状のシリコン結晶をつくるプロセス内の現象解明に取り組んでいます。 炉内のシリコン融液やアルゴンガスの対流は結晶の品質に直結しますが、1400℃を超える高温下での現象を直接目で見ることはできません。 そこで、シミュレーションによってこれらを可視化し、部材やパラメータの変更が品質にどう影響するかを推定しています。 シミュレーションの活用により、経験則から脱却した開発が可能になるのです。
特に印象に残っているのは、化学反応モデルをシミュレーションに実装した仕事です。 不純物濃度の制御は品質の要ですが、炉内での複雑な化学反応を数式化して落とし込むことで、計測不可能な物質の生成・消滅を追えるようになりました。 大学時代に学んだ熱力学や反応速度論が、今の業務でひとつのモデルとして統合され、自分の手でその効果を確かめられた時は大きな手応えを感じました。
仕事に向き合う上で最も大切にしているのは「分からないまま物事を進めない」という姿勢です。計算結果が出ても「なぜそのような結果になったのか」を自分自身の言葉で論理的に説明できなければ、それは健全な開発プロセスとは言えません。また、社内には多種多様なバックグラウンドを持つメンバーがいるため、相手に合わせて情報を適切に取捨選択し、事実と推定を明確に区別して伝える丁寧なコミュニケーションも常に意識しています。
今後の目標は、社内における「対流シミュレーションの第一人者」へと成長することです。SUMCO には入社間もない年次の若手であっても裁量の大きな仕事を任せてもらえる風土があり、忙しい中でも親身に指導してくださる先輩方に恵まれています。この素晴らしい環境でさらに研鑽を積み、将来は「シミュレーションのことなら彼に聞け」と周囲から信頼される存在になりたい。そして、さらなる開発の低コスト化や製品の品質向上に、技術の面から大きく貢献していきたいと考えています。
1DAY
SCHEDULE
1日のスケジュール
出勤。フレックスタイム制度を活用し、この日は早い時間から業務を開始。
メールチェックと計算状況の確認。夜間のシミュレーションが順調に進んでいるかを確認します。
開発業務。シミュレーション開発作業に専念。
新規依頼ヒアリング。ニーズを聞き取り、シミュレーションの方向性を検討します。
設定作業。新たに計算するためのセットアップを行います。
昼休み。
計算結果の考察。得られたデータを深く読み解いていきます。
資料作成。開発業務の進捗や考察結果をまとめます。
退勤。
※上記は、フレックスタイム制度を活用し、残業をした日の仕事の流れです。


