土壌・地下水調査の結果及び今後の対策について

株式会社SUMCO(社長:細田直之、本社:東京都港区)は、当社野田工場の隣接企業で土壌・地下水汚染についての公表があったことから、同工場敷地について自主的に土壌・地下水の調査を実施しました。その結果、土壌・地下水の一部にトリクロロエチレン等の揮発性有機化合物の環境基準超過を確認しましたので、千葉県及び野田市に報告するとともに土壌の浄化及び地下水の拡散防止措置を計画しました。今後は、千葉県及び野田市のご指導を仰ぎながら土壌の浄化及び地下水の拡散防止を図るための措置を講じていきます。

1. 調査対象地

千葉県野田市西三ケ尾314 75,796㎡(工場敷地全体)

2. 調査概要

  • 1.土壌調査
    土壌汚染対策法の対象地域ではないが土壌汚染対策法の技術基準に準拠して実施しました。
    調査307地点、ボーリング調査16地点を実施し、4箇所でテトラクロロエチレン、トリクロロエチレン及びシス-1,2-ジクロロエチレンの基準超過を確認しました。
  • 2.地下水調査
    ボーリング調査した16地点で地下水を測定し、土壌汚染が確認された地点を中心にテトラクロロエチレン、トリクロロエチレン及びシス-1,2-ジクロロエチレンの基準超過を確認しました。

3. 汚染原因

当社は、テトラクロロエチレンについては昭和40年以前に、トリクロロエチレンについては平成元年に使用をやめておりますが、過去これらの物質を製造工程の中で使用しており、これに起因することが考えられます。なお、シス-1,2-ジクロロエチレンはトリクロロエチレンの分解生成物です。

4. 今後の対策

  • 1.土壌汚染については汚染が地下水面下に存在しているため1~4の4箇所を原位置浄化法(地下水の揚水、曝気)により浄化処置を講じます。
  • 2.地下水汚染については、バリヤ井戸の設置による揚水浄化で敷地外への拡散を防ぎます。

土壌調査

番号 物質名 環境基準値(mg/L) 最大値(mg/L)
1 シス-1.2-ジクロロエチレン 0.04 0.084
2 シス-1.2-ジクロロエチレン 0.04 1.8
トリクロロエチレン 0.03 1.6
3 テトラクロロエチレン 0.01 0.025
4 シス-1.2-ジクロロエチレン 0.04 0.056

対象地周辺図

地下水調査

物質名 環境
基準値
(mg/L)
1 2 3 4
テトラクロロエチレン 0.01 <0.001 <0.001 0.013 <0.001
トリクロロエチレン 0.03 <0.003 2.3 0.019 0.047
シス-1,2-ジクロロエチレン 0.04 6.7 3.7 0.068 0.093
物質名 環境
基準値
(mg/L)
5 6 7 8 9
テトラクロロエチレン 0.01 <0.001 <0.001 <0.001 <0.001 <0.001
トリクロロエチレン 0.03 0.038 0.051 0.062 0.22 0.007
シス-1,2-ジクロロエチレン 0.04 0.032 0.21 0.63 0.086 0.22
物質名 環境
基準値
(mg/L)
10 11 12 13 14 15 16
テトラクロロエチレン 0.01 <0.001 <0.001 <0.001 0.028 <0.001 <0.001 <0.001
トリクロロエチレン 0.03 0.022 <0.003 0.024 0.49 0.018 <0.003 0.049
シス-1,2-ジクロロエチレン 0.04 <0.004 0.01 0.005 0.15 0.39 0.026 0.97

汚染拡散防止対策 株式会社 SUMCO 野田工場