株主 並びに 投資家の皆様へ

会長メッセージ

株主・投資家の皆様には日頃から格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。

現在の半導体およびシリコンウェーハ市場は、市場的にも技術的にも大きな変革期を迎えております。
米国に端を発した貿易問題から、中国は半導体保護政策を打ち出しており、自国で消費する半導体のうち汎用品を自国内で生産する傾向が顕著になっています。その結果、汎用品を製造する当社のお客様も中国の自給率の向上により大きな影響を受けております。AI向けに使われる先端ウェーハの需要は今後も強い伸びが続くことが期待されますが、一方で自動車や家電向けの非先端ウェーハは、お客様の在庫調整と前述の中国での生産拡大の影響を受け、回復が遅れております。

このような厳しい状況のなか、当社は市場構造の変化に合わせ「量から質への転換」を進めております。経営資源の再配分により、強いものはさらに強く、弱いものは状況変化に合わせ適切な手を打つ事業構造改革を進め、一層の企業価値向上に努めてまいります。
具体的には、300mmは今後ますます需要が見込める先端ウェーハの需要拡大へ俊敏に対応できるよう、新工場の確実な立ち上げを進めるとともに、既存工場の製造設備を非先端ウェーハ向けから先端ウェーハ向けに転換していきます。200mm以下につきましては生産体制を再編成し、効率化と収益改善に努めてまいります。

足元の市場回復は、お客様の在庫調整や地政学的なリスクもあり遅れておりますが、シリコンウェーハは成長産業であり、従来通り技術で世界一になるとのビジョンのもと、技術開発による差別化を進めてまいります。
また当社はこのような変動の激しい市場環境に耐えうる財務基盤、市況適応能力、俊敏性を備えており、今後の市場回復局面での成長を実現すべく事業構造改革を加速してまいります。

2025年12月期の中間配当につきましては、当中間期における利益水準、次期以降の見通し、設備投資に係る資金需要、フリー・キャッシュ・フロー、EBITDA、および配当原資の状況等を総合的に勘案し、1株当たり10円としました。配当金総額は35億円となります。
当社を取り巻く経済環境や業界動向、収益状況、資金需要等を引き続き注視し、状況に応じた適切な株主還元を行いたいと考えております。

今後とも倍旧のご支援、ご協力を賜りますよう心よりお願い申し上げます。

代表取締役 会長兼CEO  橋本 眞幸

SUMCOビジョン

当社グループは、全社一丸となってエクセレントカンパニーを目指し、それを実現するために、「SUMCOビジョン」を策定しました。SUMCOビジョンは、次の4つの項目からなっています。

Vision 1

技術で世界一の会社

Vision 2

景気下降局面でも
安定して収益をあげる会社

Vision 3

従業員が活き活きとした
利益マインドの高い会社

Vision 4

海外市場に強い会社