マテリアリティ(重要課題)
SUMCOは、ステークホルダーの皆様からの要請に応えつつ、社会課題の解決と持続的な企業価値の向上に向けて重点的に取り組む課題をマテリアリティとして特定し、マテリアリティの目標達成に向け、ESG活動に取り組んでおります。
マテリアリティ特定のプロセス
SUMCOのマテリアリティ
マテリアリティ | 重点テーマ | 特定の理由 | |
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E | 地球温暖化防止への取り組み | エネルギー使用原単位の削減 |
事業活動における環境負荷の低減は、未来に対する企業の責任です。 SUMCOグループは、かけがえのない地球環境を次世代に引き継ぐため、環境マネジメントシステムを構築し、すべての工場でISO14001の認証を取得して、地球温暖化防止、水資源の有効活用、廃棄物排出量の削減など、環境に配慮した生産活動を行っています。 なお地球温暖化防止に向けた取り組みを強化すべく、カーボンニュートラルの実現を新たな目標として追加しました。 |
カーボンニュートラル | |||
省資源活動 | 水資源の有効活用 | ||
循環型社会構築への貢献 | 廃棄物の管理 | ||
S | 安全・健康衛生への取り組み | 労働災害の防止 |
「従業員の安全と健康がすべてに優先する」との理念の下、全員参加の活発なコミュニケーションにより、「安全で心身共に健康な快適職場づくり」に取り組んでいます。 安全に関しては、労働災害のない安全な職場づくりを目指して労働安全マネジメントシステムの維持・改善に取り組み、健康管理では「メンタルヘルス」「禁煙」「生活習慣」の3つの課題を中心に活動しております。 |
健康経営の維持 | |||
人材の育成 | 研修の充実 |
SUMCOビジョンに掲げた「技術で世界一の会社」「従業員が活き活きとした利益マインドの高い会社」を実現する為に、継続的に人材に投資し、キャリア育成プログラムの充実を図っています。 新入社員から管理職・役員に至るまで、多角的なアプローチで研修機会を充実していきます。 |
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女性活躍の推進 | 女性管理職比率の向上 | 社内の多様性を高め、女性の活躍を一層推進していくために、新たに女性管理職比率の中期的な目標を設定しました。 女性が働きやすい環境の整備に向け、活動を強化してまいります。 |
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顧客価値創造を支える研究開発力と技術力 | 開発パートナーとしての貢献 |
企業価値向上の源泉は、「見えない資産」による顧客価値創造を支える研究開発力と技術力であり、SUMCOはお客様の開発パートナーとして、最先端品において高い世界シェアをいただいています。 また半導体の進化をサポートすることで、世界共通の社会課題であるSDGs達成に貢献していきます。 |
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顧客満足度の向上 |
常にファーストコールのかかる会社であり続けるには、お客様との緊密なコミュニケーションが大切です。 ニーズに合致した製品を迅速に供給し、パフォーマンスの確認とフォローアップを継続することで、強固な信頼関係を構築しています。 お客様からいただいた当社のQCDS評価情報を分析し、経営及び関係部門で共有し、改善活動につなげ顧客満足度の向上に取り組んでいます。 |
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CSR調達の推進と調達リスクの軽減 | CSR調達方針定着の推進 |
お取引先の皆様とCSRに関する社会的要請を共有しつつ、サプライチェーンにおける人権、労働、安全、環境、倫理などの課題について、共に取り組むことが重要と考えています。 SUMCO CSR調達方針を説明会や監査等において、お取引先の皆様と共有し、責任ある調達活動を推進しています。 |
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資材調達のBCPの強化 |
サプライチェーンのリスクマネジメントは重要課題であり、お客様も関心の高いテーマです。 当社では、リスクに応じた適正な在庫の確保や複数購買等、平時において事前の準備を進めており、災害や事故発生時には生産への影響の極小化に全力を尽くすべく、必要な体制を整備しています。 |
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株主・投資家とのコミュニケーション | IR活動の充実 |
投資家への適時、適切な会社情報の開示が健全な証券市場の根幹を成すものであることを充分に認識し、常に投資家の視点に立った迅速、正確かつ公平な会社情報の開示の徹底を基本方針としています。 最終製品の需要予想に基づくシリコンウェーハ市場の中長期需要予測等、投資判断に有用な情報であれば、積極的に開示を行なっています。 |
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G | リスク管理の強化 | BCPの整備への取り組み |
シリコンウェーハ事業はIT社会を支える基幹産業であり、SUMCOグループは世界の半導体デバイスメーカーに対して安定的に供給する責任を負っています。 リスク管理統括組織であるBSC(Business Security Committee)においてリスクマネジメント活動を推進すると共に、定期的な訓練によって、事業継続性、緊急時の対応能力の向上に努めています。 |
コンプライアンスの推進 | コンプライアンス意識の継続的強化 |
法令や守るべき社会規範を確実に遵守することは、当社が社会的責任を果たすうえで根幹をなすものであり、また当社の企業価値の持続的な向上に不可欠です。 従業員が守るべき規範を定めた「SUMCO行動憲章」等の教育を、グループ全従業員に対して定期的に実施し、コンプライアンス意識の継続的強化を図ります。 |
SUMCOのマテリアリティ目標
マテリアリティ | 重点テーマ | 目標 | |
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E | 地球温暖化防止への取り組み | エネルギー使用原単位の削減 | エネルギー原単位を2030年に基準年2023年比6.8%削減(年平均1%削減) |
カーボンニュートラル | GHG排出量(Scope1+2)を、2030年に2022年比29%削減(年4.2%減)、2050年に100%減(カーボンニュートラル) | ||
省資源活動 | 水資源の有効活用 | 用水使用量の原単位を2030年に2020年比10%削減(年平均1%削減) | |
水リサイクル率の高位安定 | |||
循環型社会構築への貢献 | 廃棄物の管理 | 有価物化、リサイクル率の向上 | |
S | 安全・健康衛生への取り組み | 労働災害の防止 | 休業災害度数率 0.3以下 |
健康経営の維持 | 「健康優良法人ホワイト500」の認定維持 | ||
人材の育成 | 研修の充実 | Web活用も含め研修時間の前年比増加 | |
女性活躍の推進 | 女性管理職比率の向上 | (単体※1)2021年12月末時点: 1%→2030年:10% (連結)2021年12月末時点:6.5%→2030年:12% |
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顧客価値創造を支える研究開発力と技術力 | 開発パートナーとしての貢献 | 最先端分野での世界シェア50%超の維持 | |
顧客満足度の向上 | 顧客満足度スコアの高評価を維持 | ||
CSR調達の推進と調達リスクの軽減 | CSR調達方針定着の推進 | サプライヤー向け情勢説明会・CSR監査の実施 | |
資材調達のBCPの強化 | 調達ルートの複線化の継続・取引先安全教育の実施 | ||
株主・投資家とのコミュニケーション | IR活動の充実 | 各層の潜在株主に対し、より充実した内容の訴求に努める | |
G | リスク管理の強化 | BCPの整備への取り組み | BCP訓練の実施 |
コンプライアンスの推進 | コンプライアンス意識の継続的強化 | コンプライアンス教育の実施 |
SUMCOのマテリアリティ 2023年取り組み実績
SUMCOは、各マテリアリティの重点テーマごとに中長期的な目標を掲げ、継続的改善に取り組んでおります。
2023年に実施した取り組みの内容・結果は、以下のとおりです。
マテリアリティ | 重点テーマ | 2023年の取り組み実績 | |
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E | 地球温暖化防止への取り組み | エネルギー使用原単位の削減 | 基準年のため実績なし |
カーボンニュートラル | 2023年目標の20.4%削減(2014年比)に対し、実績は20.5%削減と目標達成しました。 | ||
省資源活動 | 水資源の有効活用 | 用水使用量の原単位は、2023年目標の3.0%削減(2020年比)に対し、実績は13.8%増加と目標未達でした。 | |
水リサイクル率は、増産投資等の影響により、36.1%と従来レベルより若干低下しました。 | |||
循環型社会構築への貢献 | 廃棄物の管理 | 産廃物リサイクル率90.0%と前年の83.1%から向上しました。 | |
S | 安全・健康衛生への取り組み | 労働災害の防止 | 各種の安全教育と訓練を定期的に実施し、安全意識向上に取り組みましたが、休業災害度数率は目標の0.2以下に対し0.39となりました。 |
健康経営の維持 | 6年連続で「健康優良法人ホワイト500」に認定され、3年連続で「健康経営銘柄」にも選定されました。 従業員の健康を重要な経営資源の1つと捉え、健康維持・増進および職場環境改善に取り組みました。 |
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人材の育成 | 研修の充実 | 2023年は前年比で約5,700時間、25%増加しました。 オンライン研修の活用も含め研修の充実に取り組みました。 |
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女性活躍の推進 | 女性管理職比率の向上 | 2023年は単体※1で1.6%、連結で7.5%となりました。 女性活躍を支援する勤務制度の充実に取り組むと共に、女性のキャリア採用を積極的に進めました。 |
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顧客価値創造を支える研究開発力と技術力 | 開発パートナーとしての貢献 | 最先端ロジック向けウェーハで世界シェア50%超を維持しました。 お客様から開発パートナーとしての高い技術開発力と安定品質を評価していただき、トップサプライヤーのポジションを維持しました。 |
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顧客満足度の向上 | お客様からのサプライヤー評価で、全平均で85点以上(100点満点)を維持しました。 サプライヤー評価を全社で共有し、各部門の改善活動に展開することで、品質と技術のスコアで高い評価をいただきました。 |
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CSR調達の推進と調達リスクの軽減 | CSR調達方針定着の推進 | サプライヤー向けの情勢説明会において、当社のCSR調達方針をお伝えし、当社CSR調達方針の一層の定着を図りました。またCSR監査も実施しました。 | |
資材調達のBCPの強化 | 災害や事故発生時のリスク対応で、複数購買化へ取り組みました。 取引先安全教育をサイト毎に実施しました。 |
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株主・投資家とのコミュニケーション | IR活動の充実 | コロナ禍の終息に伴い、経営トップによるIRを再開し、多くの対面及びWEB面談を実施しました。 | |
G | リスク管理の強化 | BCPの整備への取り組み | 2023年も、前年のBSCでの審議内容を踏まえ一層のBCP整備を進めるとともに、首都直下型地震により本社機能が停止した場合に備えた訓練や、各工場にて災害発生に備えた総合防災訓練・BCP訓練を実施しました。 |
コンプライアンスの推進 | コンプライアンス意識の継続的強化 | 2023年も、eラーニング等を用い、全従業員を対象に「SUMCO行動憲章」のトレーニングを実施しました。 |
- ※1SUMCOから他社への出向者を含め、他社からSUMCOへの出向者を除く