経営方針、経営環境及び対処すべき課題等

経営方針、経営環境及び対処すべき課題等

文中の将来に関する事項は、2017年12月末日現在において当社グループが判断したものであります。

1. 会社の経営の基本方針

当社グループは「お客様と株主の期待に応え、従業員に幸せを与え、社会に貢献する、常に世界一のシリコンウェーハメーカーを目指す」という経営理念のもと、半導体デバイスに使用される高品質のシリコンウェーハ製造において、大口径から小口径までカバーする幅広い製品展開力と技術力を有し、これらを最大限に活用し安定的な供給体制を構築することにより、社会の発展に貢献してまいります。特に、顧客からの極めて厳しい品質・コスト要求に応える技術力の向上に傾注し、シリコンウェーハ業界における地位の維持・向上を図ってまいります。

当社グループは、この基本方針のもと、事業基盤を更に強化し、事業の持続的成長を目指し、ステークホルダーの負託に応えてまいる所存であります。

2. 目標とする経営指標、中長期的な会社の経営戦略

半導体シリコンウェーハは、短期的な変動要因はあるものの中長期的には半導体市場の成長とともに拡大していく見通しであります。最先端の微細化対応した300mmウェーハが成長を牽引します。一方、200mmウェーハは車載・民生・通信向け等に下支えされ、需要は中長期的に底堅く推移するものと予想しております。

このような環境の中、主力製品である300mmウェーハについては、微細化技術の進展とともにますます厳しくなる高精度化の品質要求に対応する技術開発・投資による更なる差別化を図ってまいります。また、生産能力を上回る需要の対応については、経済合理性を充分に検討のうえ規律ある設備投資を随時個別に実施する所存であります。200mm以下のウェーハについては、市場環境に見合った適正な生産体制の充実を図ってまいります。また、コスト競争力の強化に加え、IoTやパワー半導体向け等今後の需要拡大が期待される分野へ経営資源を集中し差別化を図ります。

なお、半導体シリコンウェーハは、市場環境の変化が大きい事業分野に位置しているため、引き続き損益分岐点の引き下げに加え、需要環境の変化に迅速かつ的確に対応できる企業体質の構築を図ってまいります。

また、当社グループは、中期的に自己資本比率で50%以上、グロスD/Eレシオで0.5倍以下の財務体質を目標としております。

3. 経営環境及び対処すべき課題

足許の半導体用ウェーハの需要は旺盛で、特に主力の300mmウェーハについては、顧客からの要請に応え切れない状況となっております。加えて、半導体用シリコンウェーハ市場は、スマートフォン・車載・通信・産業向け等の需要に支えられ、今後も緩やかな成長が見込まれております。

このような環境のもと、当社グループでは、引き続き「SUMCOビジョン」の方針に基づき、顧客の高精度化要求や製品の差別化に対応した技術開発により顧客での高いプレゼンスを維持するとともに、需給ひっ迫状況下での生産性の向上、及び価格適正化による損益の改善に努めてまいります。

設備投資につきましては、本格的な価格改善・価格正常化の実現を目指すとともに、300mm向け次世代高精度対応・開発装置の導入等、高精度品対応のための適切な設備投資を実施してまいりましたが、今後もウェーハ需要の伸長が見込まれる中、当社のシェアが高い300mm最先端半導体用高精度ウェーハの供給責任を果たすために、2017年8月、2019年上期稼動を目処に月産11万枚の増強投資を実施することを決定致しました。今後もその時々におけるウェーハ市場の需給予測や生産設備の新設・増強に要する時間等を考慮しながら、顧客に対する供給責任を果たすべく、当社シェアに見合った規律ある設備投資を随時個別に実施することで、顧客との関係をより強固なものとしていく所存であります。

また、シリコンウェーハの主要原材料である多結晶シリコンにつきましては、市場の急激な変化に伴い、長期購入契約締結時の需要予測と消費見通しに乖離が生じたことにより、現在余剰在庫を保有しておりますが、その残高は、前年度末をピークに減少に転じており、中長期的には適正水準に回復する見込みであります。

なお、「原材料及び貯蔵品」の残高は、対前年度末比、14億円増加の1,528億円となっております。多結晶シリコンの在庫は減少したものの、BCP(事業継続計画)対応として、その他の原料・貯蔵品である資材・副資材の戦略在庫を備蓄したことが主因です。